ジェロントロジーに関する耳寄りな情報 第15回(ジェロ・マガ Vol.15 [2021年9月29日]より一部抜粋)

このコーナーでは、ジェロントロジーに関連する、日々の生活や今後の生き方に役に立つ、あるいは「耳寄りな」情報をお届けいたします。

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今回は「DX」をテーマにあげたいと思います。
「DX」という言葉は、最近ニュースや新聞、テレビでよく聞く単語であり、国の調査事業においても、業界のDXの動きなどは調査項目としてよく取り上げられるテーマの一つです。

そこで、一体DXとは何かという点から、基本な情報を提供いたします。

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、「デジタル」=IT技術、「トランスフォーメーション」=変革を合わせた言葉とあり、単にデジタル化するのではなく「変革」が必須で、「デジタルを使って自らを変革し、圧倒的な競争力を身に付けること」と定義づけている書籍もあります。

日本では、2018年に経済産業省が発表した「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』克服とDXの本格的な展開~」が「DX」という単語を広めたといわれています。

また、このレポート発行後、DXの取組を始めている企業と取り組めていない企業が二極化しつつあり、また、新型コロナウイルスの感染拡大により、新たな事業環境に合わせた事業変革が必須といわれ、経済産業省では2020年12月に「DXレポート2(中間取りまとめ)」をとりまとめています。

また、今月1日には、国・地方行政のIT化やDXの推進を目的としたデジタル庁もデジタル社会形成の司令塔として発足し、DX推進の動きは確実に進んできています。

企業の優先的な取組事項とあげられている「DX」ですが、個人の身近な動きとして、事例をご紹介します。

中部電力「MINLY」
中部電力では、2020年から地域型情報銀行として「MINLY(マインリー)」の実証事業を豊田市で実施しています。
情報銀行は、生活者個人の同意のもとでパーソナルデータを預かり、データの流通・活用などの管理運用をする事業です。

企業がパーソナルデータを活用することにより、個々人に有効な情報、サービスの可能性(ヘルスケア・見守り等)が広がるといわれております。

○舞鶴市「月間事業構想10月号」
舞鶴市では「舞鶴版society 5.0」を掲げ、民間企業や教育機関などと連携し、デジタル技術を積極的に導入して持続可能なまちづくりに取り組んでおり、2019年度に、手書きの書類や帳票を読み取りデータ化するAIOCRや、デスクトップ作業の自動化ツールRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入しました。

新型コロナウイルス感染予防のワクチン接種においては、デジタルにあまりなじみのない高齢者への対応として返信された手書きの意向確認はがきをこのツールを用いてデジタル化し、業務の効率化等を進めたといわれています。

DXが社会で推進されることにより、様々な世代の人の生活が住みやすく、実りのあるものになることを期待しています。