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ジェロントロジーに関する耳寄りな情報 第109回(ジェロ・マガ Vol.109[2025年7月8日]より一部抜粋)

このコーナーでは、ジェロントロジーに関連する、日々の生活や今後の生き方に役に立つ、あるいは「耳寄りな」情報をお届けいたします。

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冒頭から私事で恐縮ですが、私は毎年6月、7月は、家族や親戚、友人同士で行き来してやり取りする機会が多くなります。なぜなら両月は、誕生日や結婚記念日、命日など、幸せ・悲しみ交々の「思い出の日」が多く、ある種の「記念日」ラッシュなのです。記念日、と言うとやや大げさですが、家族や知人・友人などで集います。

加齢とともに、さまざまな心身の変化を実感していますが、これら思い出の日、記念の日に対する感覚や向き合い方の変化もその一つです。思春期から壮年期までは、こうした日をなんとなく気恥ずかしく、ちょっと、鬱陶しくも感じていたのですが、年齢を重ね、次第に多くの別れを経験する中で、「(誰かとの)共通の経験、思い出の日」として、大切に思うようになってきたように感じます。

家族等の血縁者から、友人・知人、地域の人など、「誰か」にあたる相方は様々。また、共有したことは、必ずしも楽しいことばかりとも限らないのですが、次第に、喜怒哀楽込みで「誰かと経験や思い出を共有できて、何らかの活動につながる、あるいはそうした可能性が持てる(た)」ことは、人生に、彩りや深みを与えてくれる(た)ように感じ始めたのです。

この先、加齢とともに、自身にもさらにさまざまな心身の変化が起こると思います。そうなったときに、自分の中の記念日がどのようにして浮かび上がってくるのか。あるいは、まったく記憶にとどまっていないのか……楽しみにも感じています。

ちなみに、企業、団体、個人などによって制定されている記念日、新しく制定した記念日についての認定と登録を行っている一般社団法人日本記念日協会*によれば、「記念日(Anniversary))とは、何らかの物事や過去の出来事を記念する日で、広義には週間・月間なども含み、年中行事も含むことがあるとのことです。国民の祝日も記念日の一種と言えます。
一般社団法人日本記念日協会

なお、記念という語は祝賀を意味する日以外にも使われます(例:終戦記念日)。2023年10月末時点で、日本には2,600件を超える記念日が認定登録されているとのことです。どのような記念日が登録されているのかを調べられるのも、面白いかと思います。

また、皆さまご自身の「記念日」を、これからも大事にして頂ければと思います。