ジェロントロジーに関する耳寄りな情報 第37回(ジェロ・マガ Vol.37 [2022年8月16日より一部抜粋) このコーナーでは、ジェロントロジーに関連する、日々の生活や今後の生き方に役に立つ、あるいは「耳寄りな」情報をお届けいたします。 —-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—-+—- 今回は、今年度から厚生労働省が始める、「持続可能な権利擁護支援モデル事業」について取り上げます。 ジェロントロジー総合講座修了者のみなさまは、成年後見制度や任意後見制度について既に学ばれ、市民後見人としての活動にもご関心をお持ちの方もいらっしゃることと思います。 厚生労働省では、令和4年3月25日に「第二期成年後見制度利用促進基本計画」をとりまとめました。 この計画は、成年後見制度の利用促進に関する施策推進を図るため策定されるもので、平成29年度から令和3年度までが第一期計画、令和4年度から8年度までが第二期計画となっています。 成年後見制度は、ノーマライゼーション、自己決定権の尊重等を基本理念としており、認知症や障害により判断能力が不十分になっても本人の権利を擁護し、地域での生活を支える手段の1つです。 厚生労働省は、今後の認知症高齢者の増加などにより、成年後見制度を含む権利擁護支援のニーズが高まると想定しています。 必要な人に、必要な支援を届けられるようにするためにも、市民後見人をはじめ地域の様々な関係機関・関係者との連動による「地域連携ネットワーク」の構築と展開による取組促進を図っています。 「持続可能な権利擁護支援モデル事業」は、その施策の1つです。 都道府県や市町村が主体となり、民間企業や地域住民等の参画を得ながら後見や金銭管理、虐待等があり慎重な対応が求められる案件の担い手を増やすことを目指しています。 市民後見人養成講座の修了者が、本人が地域で自らの希望を叶えながら安心して暮らしていくサポートをするシーンも想定されています。 高齢化の進行により、様々な場面で「担い手不足」を目にする昨今ですが地域の様々な主体が、できることを少しずつ持ち寄ることで社会をちょっとよくする仕組みが整っていくことを願うばかりです。 関係資料は以下の通りです。大部ですが…ご関心のある方はご覧ください。 ●第二期成年後見制度利用促進基本計画・施策の実施状況等 ●成年後見制度利用促進に係る取組状況等について 第13回成年後見制度利用促進専門家会議資料(R4.5.18) ※モデル事業のことは23ページ目に掲載されています。