ジェロントロジーに関する耳寄りな情報 第39回(ジェロ・マガ Vol.39 [2022年9月13日より一部抜粋)

このコーナーでは、ジェロントロジーに関連する、日々の生活や今後の生き方に役に立つ、あるいは「耳寄りな」情報をお届けいたします。

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今回は、フジドリームエアラインズ(FDA)の地方創生への思いについて取り上げてみたいと思います。

FDAは、2009年に創業し、静岡県静岡市に本社を構える、業界内では新興の航空会社です。
現在では静岡空港や名古屋(小牧)空港にハブ空港を持っています。
今はコロナ禍により、業界自体が低迷していますが、機内サービスや運航コストを大幅カットする代わりに格安運賃で利用することができるローコストキャリア(LCC・ジェットスタージャパン、Peach Aviation等)が日本でも多く誕生する中で、FDAはLCCでもコミューター航空(北海道エアシステム、琉球エアーコミューター等)でもない、「リージョナル航空」として独自に位置づけ運航を続けています。

コミューター航空は、主に離島に住む住民のための交通機関としての特色が強く、また緊急時の救急輸送手段としてなくてはならないものです。
一方、FDAが定義する「リージョナル航空」とは、地方創生の方策として地方と地方を結び、交流人口の増大を図るための重要な役目を果たすことを使命としています。
また、首都圏と地方を結ぶ補完のような存在にもなり、地方都市の発展と、地方都市に住む住民同士の交流を盛んにしていこうとしています。
しかし、航空会社が地方創生に果たすべき役割の重要性がまだ十分に理解されておらず、「リージョナル航空」という概念が国土交通省から正式に認められているわけではありません。

また、人口の少ない地方同士の定期便を持つことは、決して採算性が高いわけではなく、様々な課題もあります。
一方で、FDAは多くの地方自治体との良好な関係性を保ちながら、旅行ツアー等に応じたチャーター便も数多く運航しています。
定期便だけではなく、チャーター便を飛ばすには、その地方の自治体や地場企業との関係が大変重要だと代表取締役会長の鈴木与平氏は話しています。

FDA代表取締役会長 鈴木与平氏の地方創生への思いは下記の本に詳しく書かれていますので、ご関心のある方は是非読んでみてください。
●「地方創生とフジドリームエアラインズの挑戦」

最後に、FDAの大きな特徴の一つである、カラフルな機体を紹介したいと思います。
フジドリームエアラインズ(FDA)の使用機材

このカラフルな機体は1機ごとに全て異なるカラーになっており、SNS映えすると人気が高く、自分が乗る飛行機は何色だろう?と楽しみにしているお客様も多くいるそうです。
FDAが掲げるこの「マルチカラーコンセプト」は、リージョナル航空の使命として地方と地方を結ぶ交流の懸け橋となり、文化や経済に貢献するため、独自のカラーで輝く地方を表現していると言われています。

また、世界的にも珍しい、エレベーター付きのパッセンジャーステップ車(飛行機に乗り降りする際に使用する階段のついた車両)が導入されています。高齢者や体の不自由な方、小さなお子様連れの方にも安全で快適な乗り降りができるサービスが展開されており、心のこもったおもてなしを感じます。

もしいつかFDAに乗る機会がありましたら、FDAの地方創生への熱い思いと心のこもったサービスを感じてみてください。