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ジェロントロジーに関する耳寄りな情報 第85回(ジェロ・マガ Vol.85[2024年7月23日]より一部抜粋)

このコーナーでは、ジェロントロジーに関連する、日々の生活や今後の生き方に役に立つ、あるいは「耳寄りな」情報をお届けいたします。

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前回、Vol.70では、私が生まれ育った浜松市のことを紹介しました。今回も、浜松市の情報を織り交ぜつつ、高齢者の避難についてのお話をご紹介します。

令和3年5月20日から、これまでの警戒レベル3「避難準備・高齢者等避難開始」から「高齢者等避難」に変更されました。
https://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/pdf/poster.pdf

そして、災害対策基本法が令和3年に改正されたことを受け、内閣府が策定する「避難勧告等に関するガイドライン」(市町村が避難情報の発令基準等を検討・修正等する際の参考となる資料)も、「避難情報に関するガイドライン」に改定されました。

「避難情報に関するガイドライン」内では、警戒レベル3高齢者等避難に関して、以下のとおり記載されています。

〇警戒レベル3の情報名称は、警戒レベル3で住民等がとるべき行動である「危険な場所から高齢者等は避難」を促す簡潔な表現とすることに加え、以下の点を踏まえ「高齢者等避難」とする。
・高齢者の逃げ遅れによる被災が依然として多く、高齢者をターゲットとして明確にする必要があること。(P31 関連情報⑥:避難情報の変更について)

また、危険な場所から避難の解釈についても、以下のとおり記載されています。

警戒レベル3及び警戒レベル4の「居住者等がとるべき行動」の表記については、可能な限り「危険な場所から」という表現を付すものとする。これは、単に「全員避難」では、必ずしも指定緊急避難場所等に立退き避難する必要がない居住者等までそのような行動をとってしまうおそれや、「住民全員避難」という漠然とした呼びかけと受け止められ情報に対する信頼感を損ねるおそれがあるためであり、この表現を付すことで、危険な場所にいる人が避難すべきであることを明確にする。
(P34 「危険な場所から全員避難」の解釈)

以上を踏まえると、皆さまがお住いの地域において、市町村から警戒レベル3高齢者等避難が発令された場合、避難対象地域の危険な場所にいる高齢者等が避難の対象となることが分かります。

それでは、危険な場所とはどこか。それは、避難情報に関するガイドライン内において、災害リスクのある区域等のうち、立退き避難が必要と考えられる場所と記載されています。

災害リスクについては、皆さまがお住いの行政が公表するハザードマップを参考にするとともに、立退き避難先についても、行政が指定した緊急避難場所に加え、状況に応じて、知人宅やホテル等も避難先として考えておくことが必要となります。
https://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/pdf/poster.pdf

参考として、浜松市のハザードマップのWebサイトページへのリンクを張っておきます。
リンク先:https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/bosai/bosai/map/index.html