ジェロントロジーに関する耳寄りな情報 第78回(ジェロ・マガ Vol.78[2024年4月9日]より一部抜粋)
このデータからは、
①最も投票率が低いのは、男女ともに21歳
②60代後半~70代前半まで、年齢が上がるほど徐々に投票率が上昇
③最も投票率が高くなるのは、男性が73歳、女性が68歳
④それ以降の年齢では徐々に投票率が低下
⑤投票率は、60代前半まで女性の方が高いが、それ以降の年齢では男性の方が高いといったことが分かります。
次に、2003年衆議院議員選挙~2021年衆議院議員選挙について、投票率(全体)、最低投票率、最高投票率を整理してみました。
ここからは、
①最低投票率を記録するのは、男女ともに20~23歳
②男性の最低投票率は、概ね20%台後半を推移
③女性の最低投票率は、概ね30%台前半を推移
④最高投票率を記録するのは、男性が65~77歳、女性が66~72歳
⑤男性の最高投票率は、概ね80%台前半→70%台後半と変化
⑥女性の最高投票率は、概ね70%台後半→70%台前半と変化
⑦男女ともに最高投票率を記録する年齢が70代前半に上昇
といったことが分かります。
④からは、高齢者になると政治的には、女性より男性の方がアクティブになることが示唆されます。また、⑤⑥からは、高齢者の「政治離れ」が進んでいる印象を受けます。
これらの事実は、「シルバー民主主義」の議論を否定するものではありませんが、慎重に向きあう必要があることも示唆しているのではないでしょうか。
紙幅の関係もありますので、今回はここまでにして、今後も継続的に「政治と高齢化」に関するトピックスを取り上げていきたいと思います。